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博士と助手の会話 [※紙でいろいろ]

『かみおう』的に、紙の10年先の未来をうらないます。
PAPER
※本稿はフィクションです。お屠蘇気分で、てきとうに、思いつくまま書き連ねていますので、真偽のほどは保障しません。


★博士:新しい年も始まったことだし、ここらで紙の未来などを、考えてみようか。
◆助手:まじめに考えるんですか。
★博士:もちろんじゃ。
◆助手:でも、紙に未来なんて、あるんですかね?
★博士:そりゃ、探せばあるじゃろう。そもそも紙は、西暦105年に後漢の蔡倫が発明したと言われておる。
◆助手:うひゃあ、ずいぶん前ですね。えーっと……、
★博士:今年は2006年じゃ。
◆助手:2006ひく105は……、えーと。
★博士:あいかわらず、計算が弱いのう。……すごく昔のことじゃ。
◆助手:博士も計算できないじゃないですか。
★博士:ところが、この蔡倫発明説は、近年くつがえされた。
◆助手:え? じゃあ、歴史の教科書で習ったことは、まちがいだったんですか。
★博士:まあ、そういうことも時々あるわい。蔡倫は、もともとあった紙を改良して、現在われわれが使っているものに近づけただけだったらしい。
◆助手:発明者じゃなくて、改良者だったと。
★博士:しかし、その功績は偉大じゃ。インターネット上で行われた「現在までで自分に一番影響を与えた人」というアンケートで、堂々1位に選ばれておる。
◆助手:なんだか、眉唾なアンケート結果ですね。
★博士:まあそう言うな。なんとなくすごいことを成し遂げた人だったと、覚えておこうじゃないか。
◆助手:で、この宦官(蔡倫)が、紙を改良したのが、えーっと、XXX年も昔のことだったと。
★博士:ずいぶん長い間、紙はその基本的な性質を変えずに、世界中で使われておる。
◆助手:紙の未来をうらなう時に、今後そんなに劇的な発展を期待できるでしょうか。
★博士:正月のたわごとなんじゃから、あまり真剣に考えずともよい。
◆助手:最初にまじめに考える、って言ったくせに(ブツブツ……)。
★博士:なにか言ったか。
◆助手:いえ別に。
★博士:あまり、途方もない未来について考えてもしかたがないから、10年くらい先を見すえようか。
◆助手:近年の技術革新に、願いをかけましょう。


★博士:さて、紙の未来について考える前に、紙の基本事項を押さえておこう。
◆助手:紙の定義ですね。
★博士:一般的な紙は、植物繊維(パルプ)を圧縮・脱水・乾燥などして、薄く伸ばし、製紙される。
◆助手:さまざまな種類の紙がありますよね。
★博士:いろいろな定義のしかたがあるが、繊維で構成されている、という基本は変わらないようじゃ。
◆助手:植物繊維のものを、一般には想像しますが、そうではないものも紙と定義される場合があるのですね。
★博士:高分子化合物の繊維を絡ませたシートなど、一見すると「ビニール」と呼んでしまいそうなシロモノも、実は「紙」だったりする。
◆助手:へえ、この透明なペラペラが。
★博士:紙だから、「燃えるゴミ」になるんじゃ。
◆助手:じゃあ、有害な物質は発生しないんですね。(※例外もあります!)
★博士:薄いシート状のもの、などと言い表される時もあるがの。厚紙なんてものもあるからな。
◆助手:厚くても、薄いのが紙、と。
★博士:余談じゃが、紙の厚さは、kgで表される。
◆助手:それって、厚さじゃなくて、重さじゃないですか。
★博士:1000枚で、何kgあるか、という意味の単位なんじゃが、0.**mmと小数点以下2桁まで表示することもあるな。
◆助手:どっちもわかりやすいような、わかりにくいような。
★博士:基本を踏まえたうえで、紙の未来について考えようか。
◆助手:はい。


★博士:未来って、なんじゃ?
◆助手:そうですね。ボクらが子どものころは、21世紀って未来と同じ意味でしたけど。
★博士:意外と、21世紀になっても、未来っぽさはないもんじゃろ。
◆助手:ボクらが小学生の頃、スパイ映画が流行ったんです。
★博士:ほほう。
◆助手:英国のスマートなスパイが、秘密兵器を駆使して、敵のアジトに潜入して。
★博士:とうてい実現不可能な、超小型メカとか、スーパーカーとかあったのう。
◆助手:まあ、もちろんスパイのことですから、どこかで実現していたとしても、市井のボクらがいまだに知らないのは、当然なんですけど。
★博士:当然じゃないわい。実現しとらんわい。
◆助手:でもね、あったんですよ。
★博士:なにが。
◆助手:『スパイメモ』。
★博士:ははあ。
◆助手:博士も知ってますか。駄菓子屋で、堂々と売られていたんですよ。
★博士:水に溶ける紙じゃろ。
◆助手:そうそう。未来を先取りしていた駄菓子屋って、すごいですよね。
★博士:トイレットペーパーも、水に溶けるじゃないか。
◆助手:ぐっ……。
★博士:紙を構成している繊維の結合を、離れやすくしてあるにすぎん。繊維自体が溶けるわけではなく、ばらばらになっとるだけじゃな。
◆助手:そ、それはそうなんですけど、やっぱり未来のスパイは、すごい紙をメモ帳に使うんじゃないですか。
★博士:どうしても『スパイメモ』で、未来を語りたいわけか。
◆助手:そうですねえ、たとえば……、透明な紙とか。
★博士:ほほう。
◆助手:スパイっぽいでしょう。
★博士:半透明な紙という意味では、トレーシングペーパーやグラシン紙(パラフィン)があるがの。
◆助手:いえいえ、完全に透明で、見えないんです。不可視紙。
★博士:ふうむ。たしかに、新しい発想かもしれん。そんなものスパイがなにに使うのかは疑問じゃが、とりあえず未来っぽいな。
◆助手:この透明不可視紙に文字を書くと、空中に字が浮かぶんですよ!
★博士:そもそも、どのような仕組みで、見えないんじゃ?
◆助手:え? それは、未来のテクノロジーで……。
★博士:10年先に実現可能なくらいの仮説を立てようじゃないか。
◆助手:えーと、えーと……。
★博士:紙を構成している繊維が、見えないようにならんといかんな。
◆助手:そ、そうですね。透明繊維ですか。……そんなものありますか。
★博士:不可視、という意味では、存在しないの。ガラス繊維や光ファイバーも、まったく見えないわけではない。
◆助手:それで作ったんじゃ、透明不可視紙は見えてしまいますね。
★博士:そもそも、可視とは、光が反射して見えてしまうわけじゃから……。
◆助手:光がまったく反射しなければいい?
★博士:吸光繊維、なんてもので紙を作れば、100%光の反射を抑えて、見えない紙が作れるか。
◆助手:そんなものあるんですか。
★博士:あるわけないじゃろ。紙がブラックホールになってどうする。
◆助手:万が一、それを見ようとしたら、真っ暗なんですか。
★博士:真っ暗ですらない、というのが正しいかと思うぞ。
◆助手:どうなっちゃうんですかね?
★博士:網膜に映らないわけじゃから、見えているようで、認識できない状態かの。
◆助手:なんだかピンとこないなあ。
★博士:ステルス繊維、なんてものを考えてみよ。ステルス技術とは、電波の反射を抑えて、レーダーから発見されにくくすることじゃ。
◆助手:じゃあ、目で見えないように、光の反射を抑えてしまう繊維があれば、見えない紙ができあがるということですか。
★博士:どんな断面の繊維の集合体か、想像もつかんがの。それならば、見えないはずじゃな。
◆助手:でもなあ、そのアイデアは、なんだかイメージと違うんですよね。
★博士:透きとおるような、透明紙が欲しいんじゃな。
◆助手:そうそう。そうなんです。
★博士:光の透過が100%の繊維か……。繊維そのものを考えなおさんとな。
◆助手:光の繊維とか、空気の繊維とか。
★博士:10年で実現は、難しいかの。
◆助手:透明な紙って、すごいと思うんだけどなあ。
★博士:画期的な利用法があるのならば、透明不可視紙の研究開発も行われるかもしれんが、今のところ、用途が思いつかん。
◆助手:スパイが使うくらいですかね。
★博士:未来のスパイは、紙にメモなんかとらんと思うぞ。
◆助手:しかも、書いた文字は見えちゃうんだから、紙だけ透明でもしかたがないか。
★博士:「透明」という視点からは、紙に限らず、なんらかのアプローチがなされるはずだから、われわれがあっと驚く透明なものを、期待して待とうじゃないか。
◆助手:トランスルーセントグッズが、再ブームになったりして。


★博士:紙の未来を考え続けようか。
◆助手:和紙と洋紙という、大雑把な世界観はよろしくないですね。アメリカ製の紙は米紙と呼ぶべきです。
★博士:コメカミ?
◆助手:神尾米さんには紙尾米と改名してもらいましょう。
★博士:それになんの意味がある?
◆助手:模造紙なんてのも、バリエーション展開を考えた方がいい。姉妹品の偽造紙ってのは、偽造紙幣専用の紙です。
★博士:『奪取』を読もう。あの方法で偽札を作ることは可能だそうだ(※当時)。
◆助手:非木材紙の開発(ケナフなど)が進んでいますよね。意外なものが紙になるといいんじゃないでしょうか。羊皮紙じゃなくて、羊毛紙とか。
★博士:そりゃもうあるの。25%しか羊毛を使ってないから、正確には羊毛混入紙じゃが。材質を変えて紙にすればいいのなら、いくらでもアイデアは出そうじゃな。
◆助手:えっとえっと、鋼鉄紙。ガラス紙。プラスチック紙。水紙。火紙。砂紙。
★博士:素材云々で、奇抜さを狙うより、革新的な用途を考えられんかの。
◆助手:紙を、なにに使うか、ですか。
★博士:発想の転換じゃ。紙でこんなこともできるのか、という驚きはないか。
◆助手:紙相撲。
★博士:紙相撲? 昔から子どもの遊びであるじゃないか。
◆助手:いえ、違うんです。これは、紙力士による本当の相撲なんです。
★博士:どういうことじゃ?
◆助手:『ロボカップ』って、ご存知ですか。次世代型ロボットの開発を目指して、世界中でロボットが開発されているという。
★博士:自立型ロボットが、2050年までにワールドカップで優勝するべくしのぎを削っているというやつじゃな。
◆助手:それを、紙相撲でやりましょうよ。10年以内に、紙相撲の力士が、幕の内全勝優勝する。
★博士:それはなかなか、壮大な計画じゃな。
◆助手:大きさは、現役力士並みで、2メートル近くは欲しいですね。体重も200キロ近く。
★博士:厚紙1000枚分じゃな。
◆助手:紙の繊維としては、ほぐした筋繊維を編みましょうか。
★博士:電解質の水溶液をしみこませておいて、微弱電流を流して、筋繊維を収縮させて、紙力士を動かす、と。
◆助手:電光石火の早業で、けたぐりなんかを決めてもらうと、すかっとしますねえ。
★博士:……もうすでに、人造人間の創造にかかっておるの。こりゃもう、紙相撲じゃないんじゃないか。
◆助手:むむむ。紙、紙、紙、っと。紙吹雪なんてのはどうでしょう?
★博士:くす玉を割ると、パッと舞い落ちるアレじゃな。ひとつひとつを四角い形に切ると、ちょうど上手くひらひらと揺れて落ちるそうじゃ。
◆助手:未来の紙吹雪ですからね。遭難者が出ちゃうぐらいのものすごい紙吹雪ホワイトアウト。
★博士:なにを不謹慎なことを。
◆助手:紙鉄砲もすごいです。殺傷能力があったりして。
★博士:もう少し、前向きな発想はないかの。
◆助手:紙コップ。ひん死の重傷を負って研究所にかつぎこまれたマーティは、オムニ社のマッドサイエンティストの手によって全身を紙改造され、正義の味方・紙コップとして生まれ変わった!
★博士:駄洒落じゃないか。
◆助手:紙ナプキン。
★博士:どうせ駄洒落じゃろ。
◆助手:(ばれたか)。紙おむつ、……は、そのままだ。紙やすり・紙パック・紙風船・紙紐・紙テープ……。
★博士:ちっとも新しい用途が出てこんなあ。もう限界か。
◆助手:いえ、ちょっと待ってください。じゃあ、紙飛行機は。紙飛行機で、世界一周。
★博士:外側をすべて紙で作って、動力を積んで、飛行機として飛ばすのは、可能だと思うが。
◆助手:いえ、あくまで、折り紙飛行機にこだわりましょう。紙を折りたたんだ飛行機が、世界一周するんです。
★博士:ふむ。その夢は、『折り紙ヒコーキ進化論』いう著書の中で、戸田拓夫さんが熱く語っておられる。実現可能性も含めて、非常に興味深い内容なので、ぜひ読んでもらいたいな。
◆助手:「折り紙ヒコーキ、宇宙(そら)へ舞う」、かあ。いいなあ。


★博士:紙は、非常にエコロジーな素材じゃ。
◆助手:再利用が可能で、環境に負荷を与えませんものね。
★博士:可能性はまだまだ無限に広がっておる、と思いたい。
◆助手:でも、無限に利用できる素材ではありませんからね。
★博士:すべての資源は、限りあるものじゃから、大切に使わねばならん。
◆助手:地球の未来のために、私たちの未来のために……。
★博士:なかなかきれいにまとまったんじゃないか。
◆助手:そうだ、博士。紙の割り箸、ってどうですか! 限りある木材資源保護のために、紙で箸を作るのは、いいアイデアだと……(ボコッ)
★博士:……10年先の未来など、あっという間じゃ。しかし紙には、まだまだがんばってもらいたい。新しい発想、新しい利用法、新しい紙。なにかがきっと生まれておる。
◆助手:博士、博士。紙ヅラ、ってのはどうですか。育毛剤や発毛剤が効かないハ○の方に、発紙剤……(ボコッ)
★博士:(やれやれ、やっぱり駄洒落かい)。もうこれ以上、つまらないネタ帳をくっても、この話に落ちはつかんぞ。また10年後に考えようじゃないか。
◆助手:ちゃんちゃん。


【追記】
本稿は、So-netブログにて開催中の、ゴールデンブログアワード』/ノベル部門への投稿目的で作成されました。

〆切(2006年1月31日)までの間で、ちまちまと加筆訂正をするかと思いますが、そんなにたいしたことではありません。

万が一、10万円もらえたら、10万円分の一万円札(=紙)で、『かみおう』的なネタを考えます。ご期待下さい(?!)


【追記2】
……なにももらえませんでした。ざんねんざんねん。


【追記3】
透明マントができるなら、透明な紙だってできますね! よぉし、未来をひとつ言い当てたぞ!

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クラフター紙竜

先生、あけましておめでとうございます。

学習雑誌の読み物を久しぶりに読んだ感じで大変ためになりました。

『紙の10年先の未来』ですか・・・
私的には何十年と変わることのない平凡な一枚の紙があったとしても、
そこに創造力さえ加われば、驚くべきものになり続ける事は可能だと思っています。少し趣旨から離れてしまいましたね・・・

本年も宜しくお願い致します。
by クラフター紙竜 (2006-01-05 23:11) 

みじお

クラフター紙竜 さん、コンニチハ。

>『紙の10年先の未来』ですか・・・
ゴールデンブログアワードのテーマが、「10年」ということなので、渡辺美里の『10years』を口ずさみながら、あれやこれやと考えておりました。もっと荒唐無稽にしたかったのですが、なにか新しい事を思いついたつもりでも、意外と既にそういうものがあったりするので、ネタとして使えなかったりしました。羊毛紙なんて、ボケ殺しみたいな紙もちゃんとあるんだよなあ。webで小説(フィクション)を書くというのは、とても難しいですね。

賞金は、100万円であることにさっき気付きました。すごいなあ。もらえたら、ネタにします。
by みじお (2006-01-08 00:18) 

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Sounds like you’ve encountered some aggressive Thanksgiving folk in the past. Forced gratitude, being told to count blessings, having people expect you to feel the same way about a holiday they do- it sounds like it’s frustrating and stressful for you. I can also see how people in their t-day fervor–well meant though it may be–might throw shoes at you. That’s really not cool. I hope you’re having a lovely Thursday!
by Cheap Oakley Radarlock Sunglasses Wholesale (2013-05-28 03:19) 

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